―プロローグ―

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  ―――― 「おぇ…っ」 ダメだ。 車酔いした。 うっかり酔い止めを 寮に置いてきてしまった。 「ふぅ…」 自販機で買った水で なんとか落ち着かせる。 「帰りは酔い止め 買って帰ろう…」 と思いながら 被害に遭った二人が 入院している 病院に入っていった。 ―――― 「302号室は…ここか」 メモには結構詳しく 書かれている。 流石 京! 二人は同じ部屋にいるらしい。 俺は一つ深呼吸をして ドアを開けた。 「よ、相川と峰」 「十六夜!?」 「…無月」 二人の姿は 凄くいたましかった。 体中包帯だらけで どんな目にあったかを 物語っている。 「見舞い…来てくれたのか?」 「ああ」 妙に気まずい。 相川とは友達だけど 峰とはあまり喋ったことはない。 結果、ものすごく 睨んでくる。
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