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僕がねこまたさんと出会ったのは、両親が別居し、『あの家』に住むようになってからしばらくしてからだった。
『あの家』といっても、単に母親の実家のこと。
実家なんて呼び方をしたくないから、『あの家』と呼んでいる。
あの家の庭は広く、当時は敷地内に家一件と倉庫もどきが二軒が立っていた。
そう聞くと、お金持ちを想像するかもしれないけど、実際は貧乏。
母屋は歴史的木造家屋で超古かったし、倉庫もどきなんてボロ屋と言った方が正確なくらいで、目も当てられなかった。
それこそ化け物がすんでそうなくらいの古さ。
ボロ屋あたりはそれが顕著で、怖くて近づけなかったのを覚えてる。
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