出会い

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左のボロ屋の端から裏手に回り込んで、土手を登る。 危ないから、家の裏では遊んじゃいけないと言われていた。 見つかったりすれば、ばあちゃん(曾祖母)に怒られるのはわかってたから、ばあちゃんが畑に行ってる隙を狙ってこっそりと。 左側の神様(祠みたいなものが敷地の右と左にあった)の後ろを通って、真ん中のボロ屋の裏手まで来たとき、そいつがいた。 今まで見たどんな猫よりも大きな猫だった。 当時の自分より一回りくらい小さかったように思う。 その大きな猫が丸くなって、日向ですやすや寝てたんだ。 あの家でも猫を飼っていたけれど、その猫とは違う。 白と茶のまだら模様で、なぜか先端が黒くなった長い尻尾が二本あった。
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