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「「 !?」」
殴られた奴以外の2人が驚いて俺を見る。
「いってぇな。何すんだガキィ!」
殴られた奴がキレた様で俺に攻撃を仕掛けてくる。
「遅ぇよ。」
だがその攻撃は素人の俺にもかわせる遅いパンチだった。
「おい止めとけよ。生身のパンチじゃ効く訳ねぇだろぉが」
冷静な感じでもう片方の男が言う。
「チッ。しょうがねぇ。魔法でボコボコにしてやるよ。」
殴られた男はニヤッと下卑た笑みを浮かべると何やら独り言を言い始めた。
「―炎よ、焼き尽くせ―
〝-Fireball-〟!」
男が言い終わると同時にバスケットボール位の火の球が俺に向かって飛んできた。
マズイ。俺はまだ魔法を使えない。直撃したら……。
とそこに、
「―氷の刃よ、具現せよ―
〝-Ice'cle-〟!」
という言葉が聞こえてきた。
と同時に俺の目の前に小さい氷の山が現れ、火球を掻き消した。
「アナタ何やってるんですか!今の内に早く逃げて下さい!」
と女の子に言われた。
逃げる?こんな状況で?1人の女の子を残して?
「悪いな。俺も男なんで女の子を置いて逃げる訳には行かないんだよ。」
え?と女の子は驚いた視線を送ってくる。
見た目は俺より年下だよな……。多分小学5、6年生くらいかも。
それくらいその子は小さかった。
「俺も戦うよ。1人対2人なんてフェアじゃないだろ?」
俺はちょっと格好つけて女の子にいった。
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