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あいつらの事だろう。
昨日会った2人組の男。マリの事を売ろうとしてた奴ら。
でも俺が殺した。俺が……
「お、おい兄ちゃん?顔色悪いぜ?こりゃ聞かない方がよかったな……。悪い兄ちゃん!」
おっちゃんは丁寧に頭を下げて謝ってきた。この人ちゃんとしてるんだな、いい人だよ……。
「あ、大丈夫ですよ。ちょっとした寝不足だか――」
《クオリアから約1.5km程離れた場所に3人の死体が埋めてありました。1人は少女。もう2人は……1人が首から上がなく、もう1人は顔が判別できない程に無惨な形になっていました。その場を見た方。又はその話を聞いた方はぜひ我々シャインにお伝え下さい》
俺が喋り終わる前に放送が入った。
3人って……、マリ達――
「兄ちゃん?おい!顔色がもっと悪くなってるぞ?おい!」
おっちゃんの呼びかけにハッと我に帰った。
「だ、大丈夫です。 それより今の放送って……」
「あぁ。多分魔術者狩りだ」
おっちゃんは悔しそうに言う。
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