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違うんだおっちゃん……
俺が。
俺がやったんだよ……!
「あの、魔術者狩りに関して何かあったんですか?」
おっちゃんが悔しそうに言ってたのが気になった俺はつい聞いてしまった。
「………俺の妻と娘は、魔術者狩りにあったんだ……!死体は俺には見せられない程ひどかったそうだ。魔術者狩りって言っても店へは売らずそのまま殺しちまう輩もいるらしぃんだ。だからな!俺は殺した奴らを絶対許さない!」
おっちゃんが声を荒げて言う。
俺の心に何か刺さった。
マリを助けようとして助けられず、怒りに我を忘れて2人も殺した。
そんなんじゃ俺は魔術者狩りと変わらない。
おっちゃんみたいに家族を殺されて悲しむ人がいるんだ。きっとあの2人にも家族がいた筈……、
俺は自分の感情だけで他人の家族を引き裂いた。
最低だ……。
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