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「おらぁ!今度は防げないだろ!」
俺はニコルに近づきまた刀を縦に振った。
「今度は流石に指じゃ無理か…」
だがニコルは焦る事もなく冷静に構えた。
「なら、〝-衝裂破-〟ァ!」
ニコルは右手を後ろに引き、迫ってきた刀に向かって一気に右手の平を突き出した。
「くっ!?」
ガキン!
刀と右手が衝突した。刀はまるで鋼鉄に当たったかのように弾かれた。
「くそっ!“掌底”でこの威力かよ!」
ニコルが放ったのは正しく掌底だった。
俺は急いで刀を拾いにニコルに“背”を向けて走った。
「戦闘では相手に背を向ける事は死を意味するんだぜ?アキ」
やべっ―!
しかしそう思った時には遅く…
「〝-衝裂破-〟」
ニコルは俺の背中に掌底を放った。
「がっ…!」
俺は刀がある位置よりも遠くへ吹っ飛んだ。
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