388人が本棚に入れています
本棚に追加
「クス…なるほどね…安心していいよ。確かにオレたちは次期総帥に名前が挙がってるけど正直、総帥の椅子には興味が無いから…」
「そうそう!オレも和兄と同意見!」
「…(心配なんてしてないんだけどな…)」
麗惺は、二人の言葉に内心で苦笑を漏らした。
「大体、オレは女自体にあんまりキョーミないし…」
颯史は、あっけらかんとそう言って爆弾を投下した。
その言葉に一瞬その場の空気が凍りつく。
「こら、颯史!麗君にそんなストレートな発言しちゃだめだろ?」
和茨は、誰よりも早く回復して颯史をたしなめる。
遠まわしに言えばいいと言う問題でもないと思うが…
「あ…ごめん…やっぱり、気持ち悪い??」
颯史は、和茨の言葉に不安そうに麗惺の顔を覗き込む。
「いいえ…人の価値観はそれぞれですから…そういうものもあって良いと思いますよ?颯史さんは颯史さんですしね?」
麗惺は、そう言って颯史を安心させるように優しく微笑んだ。
「「「!」」」
その言葉には颯史は勿論、他の二人も目を見開き驚いた。
「…兄さんよりもずっと聞き分けがいいね」
和茨が、どこか哀しげにそう言って微笑んだ。
「うるさい…麗惺は優しいんだよ…」
和茨の言葉に雅司は、複雑な表情を浮かべて舌打ちした。
「…あの、和茨さんにお子さんは?」
「ん?オレ??…ん~…一応いるのかなぁ…??」
和茨は、しばらく考えを巡らせた後意味深にそう言って微笑んだ。
最初のコメントを投稿しよう!