序章~これからのこと~

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「フフ♪オレ、麗くんのこと本当に気に入っちゃった♪性格もオレ好みだし♪」 和茨は、麗惺に抱きついて上機嫌にそう宣った。 「貴様…今すぐ麗惺から離れろぉ!!!」 雅司は、そう言って怒鳴り声を上げる。 本当に限界のようだ。 「…チェッ…」 和茨は、小さく舌打ちをして渋々麗惺から離れる。 「…大丈夫?麗くん??」 颯史は、和茨を睨みながら心配そうに麗惺に声を掛ける。 「は、はい…いきなりで驚きはしましたけど…大丈夫です…」 「和兄はオレより性質が悪いから気をつけてね?」 「え?…どういう…」 麗惺は、颯史の言葉に不思議そうに首を傾げる。 その背中には嫌な汗が伝っている。 「オレは、ホモで…和兄はバイだから…あ、ホモとかバイとかってわかる??」 「……ほ、ホモセクシャルとバイセクシャルのことですよね??…知識的にでしたら一応は…」 麗惺は、思わず顔を引きつらせながらそう答えた。 「そっか♪」 颯史は、麗惺の言葉ににっこりと微笑んで満足げに頷いた。 「………麗惺…」 その場に寂しげな声が落ちる。 それは、眉をハの字に下げた雅司のものだった。 その様子を例えるなら捨て犬のようだ。
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