第一章~危険人物~

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翌日。 麗惺は、和茨に連れられ如月家本邸を後にした。 颯史に寂しがられ、雅司の号泣に見送られながら… そして、今麗惺は蒼薗学園の第一応接室にいる。 「…台本…ですか?」 麗惺は、目の前に差し出された薄い冊子に目を向けてそう呟いた。 その眉間には訝しげに僅かだが皺が刻まれている。 「うん。今夜のセレモニーのシナリオだからちゃんと目を通しておいてね?」 「シナリオって…ただの夜会ではないんですか?」 「勿論♪今夜の夜会は名づけて聖夜会(セントナイトパーティー)…別名、麗くんのお披露目パーティー♪」 「…お披露目…ですか…」 「うん!」 「ぜひとも遠慮したいのですが…無理なんでしょうね?」 「勿論♪」 和茨は、麗惺の言葉に満面の笑みでそう答えた。 「…ハァ…」 「これは麗くんのためでもあるから我慢してね?」 ため息をつく麗惺に和茨は困ったように苦笑しながらそう言った。 「!…(俺の…)」 「昨日も言ったけど…ここは同性愛者の巣窟なんだ…」 「はい…」 「麗くんは自分の容姿に自覚がある??」 和茨は、にこりと微笑んで徐にそう問いかける。
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