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「わー!!や、約束するから!!部屋を出るときは案内役の人を呼ぶよ!これで良い!?」
麗惺は、とっさにそう声を上げて和茨の顔を見て思わず固まった。
そこには輝かんばかりの笑みを浮かべた和茨。
「…約束だからね?」
和茨は、満足げにそう言って微笑んだ。
「…(は、嵌められた…)」
「(まぁ、この様子だと人呼びそうにないし…少し手を回すかな…)それじゃぁ、夕方に迎えに来るから…」
和茨は、そう言って優しく微笑むと麗惺の頭を一撫でして部屋を出ようとドアに手をかける。
「あ、ありがと!和茨叔父さん!!」
麗惺は、扉の向こうに消えそうな和茨を慌てて呼び止めてそう声を掛けた。
「どういたしまして」
和茨は、幸せそうに微笑みながらそう答えて部屋を出て行った。
「…とりあえず…シナリオを覚えないと」
麗惺は、そう言って和茨に渡された冊子を開くのだった。
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