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小さな家に住む女性がいる。彼女は、夢を追いかけ、故郷を出た恋人の帰りを長い間待っていた。
いつもの様に部屋にある草花に水をやっていると、"ふっ"と誰かに呼ばれた気がして家の扉を開けた。すると、玄関前には傷だらけの黒猫が倒れていた。
どうしたものかとオロオロし、もう一度黒猫を見る女性。
女性は手紙を見つけた。黒猫が口にくわえている手紙。おそるおそる手を伸ばし、手紙を見る。手紙の外側には、彼女がよく知る人物の字で彼女の名前が書かれていた。
手紙を読んだ女性は涙を流した。手紙には彼女への愛の詩が短く書かれており、文の終わりには『この手紙を小さな親友に託す。』と書かれていた。
彼女はもう一度倒れている黒猫をみると、再度涙を流した。
黒猫は冷たくなりもう動く事はなかったが、その表情はどこか幸せそうに笑っていたのだ。
☆★☆★☆★☆
彼女の家の庭に小さなお墓が建った。そのお墓には、手紙の中に書いてあった名前にアルファベットを1つ加えて、小さな騎士が眠っている。
『ホーリーナイト(Hory "K"night)』
完。
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