仲間

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7月2日 僕は夜密かに学校に忍び込んだ 特にどこにも寄ることなく屋上に向かった 夜の学校は静かだ 誰もいない 自分の足音しか耳に入ってこない 屋上に着くと僕はこの17年間の人生を振り返った 一緒馬鹿やってる仲間がいた 一緒に辛いことを乗り越えてきた仲間がいた 一緒に笑った仲間がいた 一緒泣いた仲間がいた… 僕の目からは涙があふれそうになる 気持ちが変わらないうちに屋上の縁に立つ もうこれから僕は何も覚えなくていい そう 「全部忘れて…」 長い眠りについた… ふと目を開けると横には僕のために泣いてくれている仲間がいた 僕は死にきれなかった いや 死んではいけなかった こんなすばらしい仲間がいるのだから もっと早く気づけば良かった そうしたら こんなに情けなく、 醜い自分にはなっていなかっただろう 僕は仲間と共に泣いた。
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