112人が本棚に入れています
本棚に追加
「結木!!どこだ!結木ぃー!!!」
大声で俺の名前を呼んでいる先生が、廊下をドテドテと勢い良く駆け抜けてく。
俺は今、授業を抜け出して、先生に追いかけられて薄暗い教室に隠れてるところだ。
「おし!やっと撒いたか……」
俺にとってこの薄暗い教室は学園の中で一番落ち着く場所だ。
そのため先生から逃げる時は、いつもこの教室。
毎日こんな感じな生活をしていて、クラスメートは俺がこの学園の生徒の中で一番の問題児と噂をしてた。
そんな事を聞いたのだが、いつも授業をサボってる、喧嘩もしてる俺の噂なんてもうなれた。
別に俺は何もしてないよ!
授業サボるのは、やってる内容が簡単すぎて退屈だからだ!
話を聴かなくても教科書を見てれば良いだけの話。
「こんな学校、早くやめてぇよ……」
「……キヒッ……」
ん?なんか聞こえた。
教室はなぜか少しだけ寒気?みたいな物を感じ取れる。
ま、いっか。
俺は気にせず床に寝っ転がり、眠りにつく――――
俺の前に黒いマントを着てる2メートルぐらいの大男が立ってる。
なんだ?この巨人男。
『帰りますぞ!……界へ。キヒッ!』
巨人は俺に手を差し伸べてくる。「は?。帰る?どこに?」
『そうです!早くいきますぞ!!』
すると巨人男は俺の手首をつかんで、真っ暗闇へと凄い力で引っ張っていく。
「コラ!!てめッ!!はなせ!!」
『離しません。あなたは王に選ばれたのです。』
巨人男は冷血な表情で言ってる。
俺が王だと…?
……何の?
どうしても離してくれなさそうなので、俺は掴まれていない方の拳で巨人男の顔に殴ろうとした。
だが巨人男は俺の拳を軽々く受け止める。
『なにをされるんですか?』
「離せって言ってんのがわかんねぇーのか!?」
俺は拳を何度もブンブン振り回して暴れる。
最初のコメントを投稿しよう!