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ピシッ
見られている。確かに。
目が合っている。
動けない。
ビキビキィ!
嫌な音。何かにヒビが入る音。
「……うっ……あ」
恐い。恐い。恐い。
飛び散る氷の破片。
「うあああああ!!」
恐怖に打ち勝ち、勇気を出して新たな氷で覆おうとして、小さな腕を振りかぶった。
バキィン!
振り降ろすよりも速く、氷を砕いて腕が出てくる。
そのまま腕はチルノの首を掴み、持ち上げる。
「チルノちゃん!!」
親友が叫ぶ。自分の名を。
「アタイは……大丈夫だから……さいきょーだから。
大ちゃんは逃げて……」
そんなことを言われても、その親友は自分を見捨てて逃げられるほど非情ではなかった。
しかし、助けに行くほどの勇気も無かった。
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