~一章~ 誘われし機人

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突然、目の前の空間が、裂けた。 巨大な口にも見えるソレは、内部に無数の人間の目があるのが覗けた。 気味が悪い、という感情を感じることはなかったが、異常な状況であることぐらいは分かった。 銃を抜いた。 発砲した。 裂けた空間に吸い込まれて消える銃弾。 反撃とでも言うように、少女の身体が強制的に浮遊し、見えない力に引っ張られる。 「制御不能。脱出は不可能。対策は──」 言い終わらぬ内に、裂けた空間に吸い込まれた。 裂けた空間は元に戻り、消えてなくなった。 辺りの炎は勢いを増していた──
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