プロローグ

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プロローグ

夕暮れ時。教室には僕達五人しかいない。 教室の窓から外を覗くと、校舎からぞろぞろとゴミを箒で掃くように生徒達が帰路に就く姿が嫌になるくらい見える。 「ふはははは!見ろ!人がゴミクズカスクソボケタコのようだっ!」 思わず有名人のまね事をしてしまった僕。 (…さて、そろそろいつものように軽く雑談始めるかな。) 「皆、そろそろ全員消え失せたから雑談しようか」 いつものメンバーに声を掛けた。 しかし、思いの外了解の声は上がらなかった。 「あれ?どうしたの?皆。病気?死ぬの?喋れない病?そんなんで生きてて楽しい?」 メンバーの反応に心配し、優しく声を掛ける僕。天使のように見えただろう。 『お前は悪魔かっ!』 四人同時に言ってきた。 「…失礼な。人がせっかく心配してやったのに。」 当然の意見を言うと、メンバー総出でつっこまれた。
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