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鏡に映る自分を如月が頬を紅くしながら突然舐め始めたあたりで、クソナルシスト野郎から視線を外した。
(…吐きそうな光景だったな。)
僕が極限まで気分を害していると、眼鏡(伊達)を掛けた男が優等生スマイルで喋りかけてきた。
「今日も絶好調に捻くれてるな、神無月。」
文月がさらりと失礼なことを言ってきた。
「おう、クソメガネ。」
太陽のような笑顔で僕は応えてやった。
しかし、文月の反応は微妙だった。
「もう嫌だ。何でそんなにねじまがって成長しちゃったの?」
キョトンと首を傾げる僕。
それもそのはず、言っている意味がわからないからだ。
で、それを見た文月は。
「あー。もういいや、どうでも。」
テンションが底辺まで落ちていた。
いつものようにボケを拾いきれず、フリーズしてしまったようだ。
…まったく、真面目だけが取り柄なのにツッコミすら満足にできないなんてな。使えないクソメガネだ。
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