ほーる。

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「そ、そう、なんだ。」 私は、落とした蜜柑をようやく拾う。 フローリングの床に落ちた蜜柑を、水道にて洗う。 勢いよく出る水の音で、私は動揺をごまかそうとした。 「あのね、あきの。 あきのと修一くんが付き合ってるときは、普通に応援してたのよ。 それだけは信じて?」 きゅ。 蛇口を閉めて振り返ると、半泣きのヒナが私を見つめていた。 「…いいのよ、ヒナ。」 「へ…。」 「もう、私シュウと終わったんだもん。 まぁ好きにしなよ。」
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