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「陽動……って、一体どうやって?」
「百聞は一見に如かず、よ。今練習中ならちょうどいいから見に行きましょう。
柴田君にとっても実際に見た方がいいでしょうしね」
ゆりはそう言って、ちゃんと説明をしないまま部屋を出て行こうとする。
それを見た日向が、ゆりに質問をした。
「おい、ゆりっぺ。制服は渡さなくていいのか?」
「日向、何言ってるんだ? 学校の制服なら俺も着てる……って、なんで俺のは日向と違う制服なんだ?」
意識して見ていたわけでもないので気付かなかったが、俺の着ている服と日向の着ているそれは、全く違うデザインだった。
確かほかの生徒は皆俺と同じデザインの方を着ていた気がするが……。
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