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そう言われて意識を失っていた生徒の方を見てみると、確かに上半身を起こしていた。
「え? ああ、気がついた?
そうだ、こいつにも考えさせてあったのよ。
時間はたっぷりあったわ。
聞かせていただきましょうか」
ゆりが、そう言いながら歩み寄る。
「何を?」
「死んでたまるか戦線に代わる新しい部隊名よ」
「勝手にやってろ戦線」
やる気のなさそうな答えに、不良のような男子、藤巻が反応した。
「ほう、ゆりっぺに歯向かうとはいい度胸じゃねぇか」
「勝手にやってろって言ってんだよ!」
「何だと!」
「何なんだよ、お前らは。
俺を巻き込むなよ!
俺はとっとと消えるんだ!」
勢いよく立ちあがりながら、生徒が力強く言った。
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