81人が本棚に入れています
本棚に追加
「私はゆり。この戦線のリーダーよ。
で、彼は日向君。見た目通りちゃらんぽらんだけど、やる時はたまにやるわ」
「ああ……って、フォローになってないぜぇ」
「彼は松下君」
「無視かよ……」
日向のことを完全に無視して紹介が進められる。
「柔道五段だから、敬意をもって、みんなは松下五段と呼ぶわ」
「よろしくな」
「彼は、大山君。特徴がないのが特徴よ」
「ようこそ、戦線へ」
「Come on! Let's Dance! Oh, yeah. Don't be afraid」
「いや踊らないけど……」
赤いバンダナを目元に巻いた長身の男に委縮する生徒。
「この人なりのあいさつよ。
皆、TKと呼んでるわ。本名はだれも知らない謎の男よ」
「そんな奴が仲間でいいのか……?」
「メガネをいちいち持ち上げて、知的に話すのは高松君。ホントは馬鹿よ」
「よろしく」
「あ、ああ」
「あと彼が藤巻君」
「藤巻だ、坊主」
「坊主じゃない」
「で、さっき飛んでったのは野田君。
影で浅はかなりって言い続けてるのは椎名さん。
こっとに座ってるのは岩沢さん。陽動部隊のリーダー。
それと、さっきから一切発言してない空気みたいなのが柴田君」
「おい、その紹介はひどくないか?」
「だって本当のことじゃない」
「う……」
何も言い返せない……。
最初のコメントを投稿しよう!