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俺が男の二の腕をつかむ。
と、その二の腕から先が異様な音を立て、無くなった。
その床にはわずかな服の切れ目と水風船がたたきつけられてはじけたような跡の血痕が残った。
「ぎぃやゃぁああぁああぁ」
声にならない叫び声を上げながら、男は心底恐怖した目で俺を見る。
銀行内も騒然とし、恐怖の対象は、さっきまでとは打って変わって、謎の力を持つ少年だ。
俺は右手を高く上げ、ひと思いに振り下ろそうとした。
それを見ていた女性の悲鳴。
それは数秒後には歓喜の声へと変わる。
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