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「髪、ボサボサ」
ポツリと男がつぶやいた。
梨乃は、その声にハッとして、男を見た。
「け、佳祐さん…？」
チン。
エレベーターが10階に到着し扉が開いた。
先に出社してた真美さんが、
男に気がつきデスクから足早に飛んで来た。
「おはようございます。
お待ちしておりました、三田副社長！」
梨乃は真美さんの言葉がすぐに
理解出来なかった。
真美さんと副社長と呼ばれる男が
何か話をしてるが、梨乃は頭が真っ白になり、
その場で呆然としていた。
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