変わり始めた日

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二人が朝練を始めて少しすると、他の部員も続々とやって来た。 朝練は気持ちいい。 眠気が覚めるし朝からバスケができるなんて最高だと太陽は感じていた。 「よーし、そろそろ終わりにすんぞ!」 そう叫んだのは新部長の小川 義彬(おがわ よしあき) あだ名はよし。 すでに大人みたいに落ち着いていて、芯が通っている頼りがいのあるやつだ。 よしの合図で朝練をやめて、ホームルームに間に合うように急いで着替えて教室に走った。 「はぁ…はぁ…ギリギリセーフ…」 猛ダッシュに息切れし膝に手をあてていると後ろからいきなり抱き着かれた。 !!? 「サンちゃん!!!」 太陽をこのあだ名で呼ぶのは泉 美沙(いずみ みさ)しかいない。 美沙とは高校から一緒。 いつもサンちゃんと誰も呼ばないあだ名で呼んでくる。 どうやら名前が太陽だから英訳してサンと呼んでいるらしい。 美沙は、小動物のようで人懐っこい性格をしている。 「美沙ー!そのあだ名で呼ぶなっての!」 今更直る訳ないしそんな気にしてないけどあえて言ってみた。 「おはよー!今日も朝練おつかれさま~」 「おぅ!おはよ」 (やっぱこいつ分かってない;) まぁいっかと席に着こうとすると太陽の席にはもう誰か座っていた。 「よぅ!今日もギリギリだねー」 席に座ってたのは、中島誉人(なかじま たかと)。 あだ名はなかじ。 金髪、イケメン、ヤンキー、けど実は友達思い。 なかじはそれにつきる。 「うっす!」 太陽が挨拶すると、なかじはにやけながらこっちを見ている。 「おぃ太陽、いいこと教えてあげよっか?」 いいこと'というフレーズで仁のことを思い出した。 「やべっ!すっかり忘れてた!!仁もいいことあるって言ってたけどなんなんだよ!教えて?」 「ほぉ…もう他クラスまで情報まわってんのかー。んで、そんなに教えてほしい?」 コク 「そんなにそんなに教えてほしいー!?」 コクコク 「それはだなー!!!」 なかじが言おうとした瞬間教室のドアが開いた。
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