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少し歩いたが二人には会話がなかった。
(どうしよう…何か話さないと。)
「あのー…朝はすみませんでした!!」
先に話かけたのはあかりの方だった。
「いや全然!今日からなんだし分からないの普通だよ。
てゆーかさぁ、転校初日から朝練行くとか意識高いね」
「そうですか?ただ私めちゃめちゃバスケ好きなんです!」
彼女は急にテンションが
上がったように言った。
「そっか!てか、敬語やめない…?タメだしクラスメートだし」
「あ…はい。じゃなくて、うん!」
彼女が初めて太陽を見ながら笑った。
彼女の笑った顔は、想像通りかわいかった。
体育館まではこの高校についてがほとんど会話の内容だった。
男バスの部室前まで行くと、「このまま真っ直ぐ行けば女バスの部室つくから」
と言うと、太陽はまだ話したいという気持ちを抑えて部室に入ろうとした。
「あのー…」
またその声が引き止める。
「ん?」
振り返るとまだ彼女が立っている。
「あの!ありがとう!!や…山上君」
「太陽でいいよ!オレはなんて呼べばいい?」
「じゃぁ…あかりで。」
「じゃーこれから同じ部活同じクラスどうしってことでよろしく!」
「うん!よろしくお願いしまーす!」
そして太陽は部室に入った。
部室に入ってからも胸のドキドキと口元のにやけを抑えるので必死だった。
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