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「おいおいムダに聞いた!?お前達明日楽しみだな!!」
ムダとは太陽の担任の中牟田(なかむだ)先生のあだ名である。
「いや、なんも聞いてねーけど…明日なんかあんの?」
すると仁は薄ら笑みを浮かべて答えた。
「マジで!?なら明日楽しみにしとけ!今は言わないから」
「ん?…あっそ」
太陽は仁の笑みを見てどうせ大していいことではないと思いそれ以上はつっこんで聞いたりはしなかった。
そして二人は部室を出て、体育館へと向かった。
「うぃーっす」
二人がそう言って中に入るともう何人か先にいてシュート練習をしていた。
女バスも何人かいる。
太陽の学校『中野森第二高校』はサッカー部が全国大会まで毎年出場の強豪学校で、バスケ部といえばひっそり活動をしていて人数は男女合わせてさほど多くないため一緒に練習している。
中に入ってからすぐさまボールを取りに行くと、背中に何か当たった。
「痛って!誰だボール投げたやつ!!」
振り返ると太陽にはとても小さく感じる小柄で前髪をゴムで頭の上にあげこっちをにらんでる女の子がいた。
「はぁ…てめーか…何しとんじゃ!!」
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