出会い

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家路を急いでいると、いつもの公園に差し掛かった。 ここら辺は街灯もあまりない。 家とバイト先の調度中間地点辺りにある公園。 滑り台やらブランコやらがあり、日中は子供たちで賑わう至って普通の公園だ。 しかし、この時間にもなると、やはり、人なんて滅多に居ない。 逆に居るほうがおかしいな。 そう思いながら、公園から前方へと視線をやると、道の端のほうに踞る人影があった。 こんな時間だから、恐らく酔っぱらいだろうと思っていたが、よく見ると女の子のようだ。しかも傘をさしていない。 近づいてみると、あの服装はうちの高校の制服だとわかった。 どうやら、うちの高校の生徒らしい。 女の子がこんな時間に傘もささずに何をしているのかと思ったが、思うだけで関わるのは避けようとした。 俺は学校でも誰とも話さない。休み時間も睡眠または読書に費やし、昼休みは一人屋上で過ごす。当然部活には入っていない。 告られたりもしたが、全て断った。近づいてくる奴らも完全にシカトしている。 はじめは話しかけてきた奴らも、今では誰も近寄ろうともしなくなった。 別に嫌われたり、いじめられたりしている訳じゃない。 ただ、あいつらはきっと俺を怖がってるんだ。 あいつらは、何故俺が人との関わりを避けているのか知らない。 けど、俺はあの日学んだんだ。 人との関係が、どんなに下らなく脆いかを…。
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