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1989年、X JAPANの前身であるXでメジャーデビュー。X JAPANのメンバーとは辛い下積み時代の苦楽を共にした盟友であった。X時代に彼が手掛けた楽曲は、YOSHIKIやHIDEが手掛けた曲とはまた一味違うアメリカンロックな楽曲が多く、表も裏もまるで自分の身体の一部から奏でているかのようなベースプレイでオーディエンスを魅了した。X脱退後も日本を代表するロックバンドLOUDNESSへ加入するなど彼のベースは日本ロック界では知らぬ者なしの存在感を見せつけ、今を生きるロッカー達に多大な影響を及ぼした。事実、過去に幾度も日本一のベーシストとしてランキングに名を連ね、今現在も彼を日本一のベーシストに挙げるアーティストも少なくない。また、元ギタリストであり、メロディメーカーとしてもギタープレイヤーとしても高い実力を発揮。今だX JAPANのライヴでは必ず演奏されるXの名曲「Endless Rain」のイントロのベースラインは誰にも真似出来ない彼ならではの世界であり、「Endless Rain」が今なお世界で愛され続けている事実は彼なしではありえないと言っても過言ではない。また、アルバム「Jealousy」に収録されている楽曲「Voiceless Screaming」は日本版「天国への階段」とまで言われる程の極上アコースティックバラードであり、彼が弾いたアルペジオの音色はXに新しい息吹を吹き込んだ。あまりにも難しい為、本職ギタリストであるHIDEがネをあげたという逸話まであり、彼のギタープレイがいかに高い演奏力を保持していたかが素人にすら簡単にうかがい知れる。
度重なる病気や事故…、一言で語る事のできない文字通り波乱万丈な人生は、彼を幾度となく苦しめただろう。だがそんな彼の生き様は、良くも悪くも今後の日本ではたぶんあり得ない本物のロックスピリッツではないだろうか…。確かに、飛行機で暴れる事も、死因が自殺である事も…、常人には理解しきれない奇人変人の行動に映るかもしれない。だけど、HIDEしかりシド(セックスピストルズ)しかり…影響力の強いロッカーは揃って奇人変人だった。そんな彼等だからこそ、音楽界に与えた影響は凄まじく、伝説となりうるのだろう。
TAIJIは今頃天国でHIDEと再開し、久し振りのお酒でも飲み交わし昔話にでもふけているのだろうか?そんな想像をしながら、私ももぅ涙を拭おうと思う。そして、YOSHIKIのような泥臭くも的を得たキャッチコピーになるかは解らないが敢えて大声で口にしたい…
「ROCKと書いてTAIJIと読む!!」と…。
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