17195人が本棚に入れています
本棚に追加
お願いと言われると断れない僕。
流されやすいなと思いつつ協力することにした。
「まず、なんで電話していきなり来ちゃうんだ。徐々に近づいてくるから怖くなるんじゃないの?」
「何回もかけてると迷惑かなって、あと通話料が……」
「あんの!?」
マジか、死んでからも携帯代に悩まされるのか、嫌なこと聞いたなぁ。
「あと、その丁寧語を何とかした方がいい腰の低い幽霊なんてどこにいる」
「こっちからお伺いするのに相手に失礼じゃないですか!」
思わぬ逆ギレ、戸惑う僕。
「次に服装だ。なんで流行の最先端なんだ」
「幽霊がオシャレしちゃいけないんですか?女の子の楽しみなんですよ?」
女の子と言う単語に弱い僕。
まぁオシャレしたいのはしょうがないかと妥協することにした。
「驚かす時に笑顔もやめた方がいい」
「どういう顔してたらいいんですか?」
「恨めしそうな顔で驚かせばいいじゃないか」
「恨めしくないですもん」
「治す気あんのか!」
その後も小一時間欠点の克服に務めたが
どうにも引き下がる事は無く
結局は今のままで行く事になった。
最初のコメントを投稿しよう!