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土曜日。せっかくの休みだというのに外は雨。しかたなく自室でのんびり休んでいると、僕の携帯電話が突然鳴り出した。
確認しても登録されていない電話番号。
誰からだろうと、軽い気持ちで電話に出た。
「すみません、私メリーと言う者ですが……」
女の子の声だ、こんな声の知り合いはいない。
後ろから聞こえる雑音は雨音だろうか。
「はぁ……」
「悪いんですけど今からそちらにお伺いしてもいいですか?」
突然の申し出。
ついつい思った事が口に出た。
「罰ゲームかなんかですか?」
「いえ、個人的な用件と言いますか、仕事なんです」
「そうですか…いいですけど別に」
母の知り合いだろうか、仕事関係の電話だったら断っちゃまずい。
言ってから気づいたが何故僕の携帯に?
「ありがとうございます、15分ほどで着きますのでお願いします」
そう言って電話は切れた。
電話を掛けた方から切るといったマナーを守っているなと考えつつ
自称メリーさんを待つことにした。
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