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小鈴が土方の言い付けで隊服を八木邸の庭で洗濯していた時に事件は起こった。
干していた隊服の一枚が風に飛ばされたのだ。
しかも土方の隊服が……
急いで付近を探したが見つからず、仕方なく土方に謝りに前川邸へと重い足を進めた。
あぁ……怒られる。
絶対怒られる。
~小鈴想像開始~
『ごめんなさい、お父様!隊服を無くしてしまいました』
『よくやった、小鈴!あの隊服、芋くさくて着たくなかったんだよな。よし、これを期に隊服は廃止だ!』
~小鈴想像終了~
もしかしたら、あるかも。
いやいやいや、ちょっと待って。
~再び小鈴想像開始~
『ごめんなさい、お父様!隊服を無くしてしまいました』
『テメェ、何やってんだ!誰かが拾って悪用したらどうすんだ!すぐに探して来い!見つかるまで帰ってくんじゃねぇぞ!!』
~小鈴想像終了~
うん、絶対後者だ。
ハァとため息を吐きながら、小鈴は前川邸の庭から土方の部屋を目指す。
あれ?
庭を突っ切っていると、屋根に何かが引っ掛かっているのを発見した。
あの派手な色は、間違いなく新選組の隊服だった。
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