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良かったぁぁぁ!!!
そりゃもう嬉し涙を流しながら、小鈴は建物に駆け寄った。
そして辺りを見渡して誰も見ていない事を確認すると、ひょいと屋根の上に登った。
死に神の小鈴にとって、屋根に登る事なんて造作ない事だった。
隊服を手に取ると、安堵のため息を吐いた。
「小鈴、お前何やってんだ!?」
少し気を緩めた時、下からの怒鳴り声に体を震わせた。
声のした方を見ると、土方が眉間に皺を寄せながら下から見上げていた。
「あっ……!?」
その土方の声に慌てた小鈴は、つい足を滑らせてしまった。
「キャッ!?」
そのまま屋根の上から地面に真っ逆さまな小鈴。
「ちょっ……!?」
落ちてくる小鈴を慌てて受け止めようとした土方だったが、残念ながら失敗。
思いっきり自分の上へと落ちてきて、そのまま二人は意識を手放した。
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