六月「恋より野球」

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 檸檬ちゃんには悪かったが断った。  あいまいな気持ちで付き合うなんて檸檬ちゃんに悪い、過去に間違ってしまったことを、繰り返したくない。    檸檬ちゃんに断った後、放課後野球の練習に行った。マウンドで、慎太郎を座らせてピッチングをしていた。すると慎太郎が駆け寄ってきた。 「おい、どうした直樹。全然ボールが、来ないぞ」  慎太郎はやっぱりわかった。 「いや、別に何でもない。さっさと戻れって」慎太郎にバレないようにした。そのあと、何もなかったように練習した。  そのうち檸檬ちゃんに告白されたことを忘れるだろう。
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