野球と夏恋(前半)

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 最終回七回裏の最後の攻撃。ここで点が入らなければ直樹達は負けてしまう。  先頭打者は一番、上野からだ。しかし、相手の気迫に押されて三振。さらに、二番の新井も三振に終わった。これで、ツーアウト。次の慎太郎が塁に出られなければ試合は終わる。  慎太郎に頑張れなどの応援の声がベンチから出る。  初球慎太郎はおもいっきいり振りぬいた。ボールはレフトの頭上を越え、二塁打を放った。次の打者は直樹だ。四番の意地と、先ほどの借りを何とか返したい。初球から、慎太郎のように思いっきり行こうと決めていた。  バッターボックスに立った。ベンチを見てリラックスした。するとベンチの横に、この前告白された檸檬ちゃんがいた。
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