始まりは突然に

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    誰にも期待はしていなかった 助けてもらえるなんて 絶対にないと思っていたのに だけどこうなってみて分かった 私はどこかで この優しい温もりを 待っていたのかもしれない 「大丈夫か?」 その言葉だけで 私は救われていると思う だって流れている涙がその証拠 『ありがとう…ございます』 私は差し伸べられた手を握り お兄ちゃんからの行為に耐える その人は何度も何度も 手を握り返してくれていた それを嬉しく思いながら いつの間にか 私は意識を手放した  
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