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「ああ、ごめん。驚かせて。でもいきなりアイスからなんて、勿体ない飲み方だよ。まずは少しだけソーダを飲んでみて」
勿体ない?
彼の言葉に首を傾げながらも、言われる儘にストローでそっとソーダを飲んだ。
爽やかな清涼感が暑さで渇いた身体にすうーっと染み渡る。
「じゃあ、今度はスプーンでソーダに浸っているアイスと氷の接点を食べてみて」
氷に挟まれぷかっと浮いているアイスの周りを、なぞる様にすくい口に含んだ。
クリームというよりはシャーベットの様なシャリシャリとした食感。
こんな食べ方があったのか、と新しい発見に自然と口角も上がる。
「こうすると一度で三度美味しいんだ。後はお好きにどうぞ」
自慢げにそう言いながら、彼は私の正面の席に座った。
私はゆっくりアイスを溶かしながらクリームソーダを口に含んだ。
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