僕と私とあたしと君と。

15歳の私。

─ｶﾞﾔｶﾞﾔ

─ｶﾞﾔｶﾞﾔ

ｶﾞﾗｯ

｢おー。お前ら早く自分の席に座れよー。｣

新しい3年1組担任の柳場先生がめんどくさそうな足取りで教室に入ってきた。

女の子は新学期が始まって友達と会えたのが嬉しいのか、席に着いてからも春休み中の話をまだしている。

先生は教卓に配布物を置きながら出席確認をしていた。

正直な話、先生はちゃんとしてれば若いしかっこいいのになーって思う。

まあ大体それを言うと

｢えー！ないよ！あんなおっさん｣

って言われる。

なんだ私の見る目がないのか、そうなのか。

多分原因はこのヨレヨレのシャツや手入れのあまりされていない髪のせいだろう。

ひどく疲れて見える。

実際今もあくびしてるから疲れているんだろうけど。

先生を一言で表すと、

"もったいない"

この一言に限る。