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「転校生ってどんな子かなー?男の子だったらいいのにね!」
これでもかと言わんばかりの笑顔を私に向ける。
こんな顔を向けられたら男子なんてイチコロだろう。
「んー、どうだろうね。それよりも杏子。あんたそのミーハーっぷり治さなきゃ高校行ってから苦労するよ?」
さっきまで笑顔だった杏子の顔が少しひきつった。
「……やっぱり?私ってミーハーだよね。」
さっきの笑顔とはうってかわって急にしょげだした。
でもしょうがない。事実である。
例えば剣道男子が優勝すると
必ずかっこいいと言いながら見に行き、
吹奏楽男子がトランペットを吹いていてもかっこいいと言い
挙げ句のはてにはドラムを叩く女の子素敵!…とまでおっしゃる。
流行りものに目がない杏子。
これをミーハーと呼ばずしてなんという。
「ねぇ雛ちゃん。いつまで教室の前に立ってるの?」
杏子のミーハーをフォローする暇もなく、いつの間にか教室に着いていた。
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