書きなぐり

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「Last Song for You」 云わなかった出来事(こと)は 聞こえなかったと 自分を責めるでなし 何を怨むでなし 尋ねられても 解らないままで 数え切れない程 傷つけてきたのに  たったひとつだけ 云いたい事は  僕は君と 幸福(しあわせ)になりたかった  胸の痛みのない 安らぎの中で  育み合う愛で 眠りたかった 幾つかの夢も見た 心も燃えたよ 狂おしい想いとも 向き合ってきたサ 詩に託した 想いはどれも 偽りひとつない その瞬間(とき)の僕サ  たったひとつだけ 云いたい事は  今、僕には 後悔はないということ  望ましい結末と 云えないにしても  ここにいる僕は ありのままなのサ ままにならぬ事に 知らないふりをして かけがえのないものを たわいもなく裏切った 罪知らずのまま とぼけた僕を 鋭く貫いた 真実の愛を見た  たったひと言だけ 云いたい事は  僕は君に 応えられなかった事  僕は何ひとつ 語れないけれど  刻まれた真実は 確かだろう うまく生きる事を 否定はしないよ 不器用な僕だから 僕を知ってるから 手にしたいもの 感じる虚しさ 彩ってゆく人間(ひと) 素敵な生き方  たったひとつだけ 云いたい事は  儚さに きらめきを映し出したい  時間の流れの中 追い立てられても  頑なに何かひとつ 抱きしめていたい   諦めと云う言葉は 最後まで云わない 燃え尽きた 今が今という事 隠れたままの事は そのままにしておこう 傷つけた悲しみだけ 僕に突き刺され  たったひとつだけ 云いたい事は  僕は君と 幸福になりたかった  胸の痛みのない 安らぎの中で  育み合う愛で 眠りたかった
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