ロックスターに憧れて

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 “From A Basement On The Hill”というアルバムがある。エリオットの死後にリリースされたアルバムの一つで、未完成だったアルバムを残されたデモやノートをもとに死後約1年後に発売された作品だ。  いつでも才能溢れる人が亡くなったとき、残されたものを必死でかき集めて作品にしようとする。こういった類の物には大概幻滅させられるもの。  ……しかし、このアルバムはそうではなかった。まさに傑作。逆に彼を失った事を後悔させる程にだ。  話は変わるが、この少し後にに何気なく買ったFUJI ROCK特集のロッキン・オン。そこには生前のエリオットの姿があった。 「そーいえば、フジにでていたんだっけな」  などとページを捲りながら考える。何故、俺はその時、フジに行かなかったんだろうか。もう二度と見れないというのに。  そうなんだ、つまりは結局のところ。――彼の姿を見たり、音楽聴いてもその度、後悔するばかり。
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