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放課後。
僕と伊達くんは、前田先生に呼び出された。
僕何かした!? 何で僕達の後ろを織田さんが悠然と帰っていくの!?
前田先生はやたら笑顔で言う。
「片倉、伊達。お前らを安全保障委員に推薦しちゃったからよろしく」
「……はい?」
アンゼンホショウ?
国連じゃないんだから。
「気付いているとは思うけど、この学校は戦国の記憶を持った子供が通う学校だ」
『待ってください初耳です』
僕と伊達くんは綺麗にハモった。
「類は友を呼ぶ的な、吹き溜まり的なアレで、勝手に集まっちゃうんだよ!」
「先生、ふきだまりの意味知ってますか」
「だから今日のようなトラブルが予想される。それを安保委員会が防ぐんだ」
「……何で僕が」
「片倉は騒ぎを収めようとしたって聞いた! その真面目さを見込んでだ!」
グレてやる!
「伊達、お前は寝てた罰だ」
「寝てないっス」
「……その堂々とした態度、委員会で生かせよ」
安全保障委員会……何だか面倒そうだな。
「第1回は今からだったりする」
先生は僕達の背中をぐいぐい押して、『安全保障いーんかい!』という札の下がった部屋に連れていく。
そこでは、なぜか日本史を勉強させられた。2時間も。
入学3日目にして、登校拒否になりそうである。
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