顔が。

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虚無僧は避けもしなかった 深々と短刀が、突き刺さる 倒れる拍子に、 ばさり。 虚無僧の笠が落ち、蝋燭に顔が照された 凄まじい悲鳴が辺りに響く 虚無僧の顔は、見るも無惨な異形な顔だったのだ しかも、血塗れになって倒れたその中で。 女を見て『にたぁ』と笑った 不意に憑き物が落ちたように正気に戻った女は再び叫び、脇目も振らず逃げ出した
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