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逃げ行く女の後ろ姿を見ながら
虚無僧は薄れゆく意識の中考えていた
(…まったく厄介な呪いだった
瓜子姫を殺した天邪鬼とか云う鬼を殺したらこんな姿になろうとは
誰かに打ち明けようにも、相手の反対しか喋れない
きっと、奴も元は人間だったんだな
しかし最近の奴は不甲斐ない
誰しもこの姿でビビって逃げるのみ
何と情けない世の中になったものよ
やっと終わった…
しかしあの女、家に帰ったらさぞ驚くだろうな…)
虚無僧の顔が、段々と溶けやがてありきたりな顔に戻ったが既に男はこと切れた。
そして代わりに女の顔が…
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