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「先生、もうすぐ本番が」
「ああ」
携帯を閉じてしばらく考えた
そしてもう一度開き電話を掛けた
麻里………
お前は何をやっているんだ
まぁ、俺も人の事は言えないがな
『みじゅ……砂漠で遭難……み、みじゅ…』
「…………ほら」
『…………ん?』
「アホ!」
『優里……なんたらテストは?てか涼さん……』
「テストが終わって会場を出て携帯の電源を入れた途端、連絡をもらったんだよ」
『えっと……涼さんから?』
「うん」
本当は違う
本当は先生からだった
「ったく、酒なんか飲んで」
『優里が行くはずだったんだろ!合コン』
「今日だったんだ」
『そうだよ』
「断ったのに」
『んなこたぁ知らないし!』
「まぁね」
『でも意外……優里が合コンなんて』
「俺だって男の子だし」
『や、やだ~!』
「何想像してんだよ」
『だって……女の子とあ~んな事したりこ~んな事を』
「アホ!帰るよ」
『ねぇ』
「何?」
『せっかく来たんだしお風呂はいりましょ』
「はぁ?」
『い~じゃんい~じゃん』
「やだよ」
『入ろ!』
「汚いから嫌だ」
『大丈夫だから』
「無理」
『優里~!』
「ちょっ!」
『ぐえっ!重い……』
「麻里!大丈夫か?」
『海里、助け……』
「てめぇ!」
「やるの?」
「おわっ!てか何やってんだし」
『海里は?』
「俺は携帯に気づかなくてさっきトイレで着信に気付いて……」
『やっぱり涼さん?』
「えっ?……ああ」
『心配性だなぁ』
「てか、何でこんな所にいるんだよ」
『何でじゃないし!なんかチャラい奴に抜けようって言われてカフェに行くはずが無理矢理』
「チャラい奴……あの野郎…」
『んで、涼さんに助けてもらったけど麻里ちゃん気持ち悪くてリバースしまくりで……目が覚めたら優里が居て』
「こいつ、せっかくだからお風呂に入ろうとか意味わかんないし」
「確かに興味はある」
「海里?」
『だよね?』
「ああ」
『んじゃ三人で入りましょ』
「だな、ほら優里も」
「何で俺まで」
『ほら、ぬぎぬぎ』
「自分で脱ぐ!」
『先に行ってるね』
「ああ」
麻里が居なくなったのを確認した海里は俺に尋ねた
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