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ぶち壊してやりたい!
危険な衝動を胸に抱いて、私は微睡む。
ぶち壊してやりたいけど、何をしたらいいか分からない。
彼氏とは結婚したいから関係を壊すのは何かが違う気がする。
私は悩み倦ねた。
悩めば悩むほど、何故かタトゥーは増えた。
非日常だろう。日常ではないだろう。ぶち壊しているだろう。
タトゥーを入れる行為自体が私の中では新鮮で素晴らしい行為なのだった。
ニードルを振動させるマシンを使って墨を入れていく。
昔は手彫りだったというから今とは比べ物にならないぐらいの彫師も依頼者も労力と体力を使っただろうと想像は容易い。
今のマシンでさえ、振動させ突いていくのだが本当に少しずつしか色が入らないのだ。
滲んだ墨を拭き、また少し突いて拭き、その繰り返しで出来上がる様子は職人技のようにも感じるし、その痛みさえ神聖なものに感じられた。
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