第1部「蒼ノ歌」

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―数日後― 『今度は○×町が津波に飲まれました・・・。一体、何で急にこんな異常気象になったんでしょうか?・・・』 『相変わらず、数日前から天気雨が止んでいません。空は晴れているのに、どこから雨が降っているのでしょう・・・』 『×▽町に津波警報!!・・・』 アレから数日。世間では異常気象が起こっていた。 空は晴れているのに土砂降りが止まず、海は荒れ、何度も大津波が襲ってきていた。 「空は晴れてるのに・・・どうして・・・?」 そうつぶやく俺に、朝食を食べ終えたマスターが言う。 「そういや、お前が来た日からだよな。異常気象。」 「え・・・?」 「こないだの夜から雨降り始めて、次の日から津波が何度も・・・。お前じゃね?諸悪の根源。」 「ち、ちがっ・・・マスタぁー酷いですよぉ・・・あ、でも・・・」 「なんだよ、心当たりあるんじゃねぇか。」 「いえ、もしかしたら・・・マスター、「アオノウタ」って知ってますか?」 「「アオノウタ」・・・?何だそれ?新しいボカロ曲か?」 「いえ、知らないなら良いです・・・。」 「お前、今現実にいるんだし、インターネットで調べてみれば?どうなるかわかんねぇけど。」 「あ、いいんですか?パソコン使っちゃって・・・」 「別に良いよ。今日は仕事があるし。はぁ・・・めんどくせぇ・・・」 「仕事・・・頑張ってくださいね。俺、またご飯抜きでも良いですから・・・」 「はいはい・・・」 返事をしながら、マスターは家を出る。 数日過ごしたから、マスターが夜まで帰ってこないことは知ってる。 いや、その前から、起動がいつも夜だったから察しは付いていた。 それはともかく、「アオノウタ」について調べよう。 えっと・・・あれ?何だこれ・・・?
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