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それは、三年に上がった初日。まだ窓の外は桜が咲いていた。
「初日から日直とか、ついてない」
「そんな事言う松田君は、今日1日、何も日直の仕事してないじゃないっ」
同じクラスの中嶋は、『全部、私に押し付けて』と、頬を膨らませて言う。俺のクラスは、2年からの持ち上がりで、みんな仲が良い。
「ごめん、ごめん中嶋、サンキュ」
「松田君、日誌位、職員室に持ってってよねっ」
と彼女は、俺に日誌を押し付けて来る。
「分かったよ……」
俺は、渋々日誌を受けとると、職員室に向った。
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