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「いーじゃん、いーじゃん。少しでも先生と一緒にいたいんだよ」
生徒に慕われるのは、嬉しいけど……
「ここまで、来たらストーカーね」
懲りもせず、毎日毎日。
「え?」
「ストーカーって言ったの。訴えられたくなかったら、早く教室に戻りなさい」
香織は、手を腰に当てそう言い放つ。
「相変わらず、可愛い顔して冷たいなぁ。わかったよ。今日は、大人しく教室に戻るよ」
と、分かってくれたかと思ったら、松田君は、私に、唇を近づけてくる。
「ちょっ、何してるのよっ」
「別れの挨拶」
私は、出席簿で軽く彼の頭をどつき、彼を無視して職員室に向かう。
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