男子生徒F君の混乱

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男子生徒F君の混乱

目が覚めた俺を待っていたのは、高校の平教室ではなく、大学のような階段教室だった。 思わず顔を触る。 髪が伸びてる。 寝る前は目の下くらいまでだったのが今は鼻の頭にくらいまで伸びてる。 もみあげも長い。耳たぶくらいまでだったのが首の真ん中辺りまで伸びてる。 えりあしまで伸びてる。肩までだったのが背中の真ん中くらいまで伸びてる。 おまけに髪が茶色だ。 なんだこれ! 周りを見渡して更に焦った。 周りの髪色が・・・カラフルだ。 黄色に金色。赤に緑に青に紫。おまけに白と来たものだ。 はっ!服は! 自分の体を見下ろす。 学ランからブレザー制服に変わっている。 ポケットに手を突っ込む。 と言っても携帯しか入れてなかったし、携帯しか入ってなかった。 安心したのもつかの間、手に持った携帯電話が震えた。 画面には「COLLING」の文字。 周りを見渡してから恐る恐る耳元に持っていく。 それと同時に、俺の脳に数々の情報が流れ込んできて、痛みは無いが思わず頭を抱えた。 なんだこれ! 誰かが俺を教会のようなところの玄関に置いて、手に三つの指輪がついたネックレスを握らせる映像が脳に直接移りだすような感じで浮かび上がった。 それもあたかも俺が上空から見ているような視点で。
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